「いたたたた・・・」
思わずあげた声に、すぐに隣に寝ていた海璃が目を開ける。
「なんだ?どうした?」
心配そうに体を起こして私の方を見る。
「どこが痛い?」
慌てた様子の海璃に申し訳なく思いながらも、私は小さな声で言った。

「おっぱいが張って痛すぎて・・・」

少し恥ずかしくてうつむく私に海璃は真剣な顔で「どれ?」と聞いてくる。
「いいってば」
私の胸に伸ばす海璃の手から少し離れようとすると、海璃が「今更照れんな」とまだ真剣な顔で見てくる。

我が子を産んで1か月。
私は母乳で育てている。

はじめは今までの治療の影響がないか、母乳を検査して子供に安全だとわかるまではあげられなかった。でも検査で安全だとわかってから、母乳だけで足りるほど、私のおっぱいは我が子のためにとフル稼働をしている。