半年前に完成したばかりの大きな家。
その家に大きなウッドデッキがある。

この家は海璃の夢だった。

大きな家。
大きなウッドデッキで昼から本物のビールを飲む。

大きな座り心地のいい椅子に座って。


海璃は叶った夢に浸りながら、空を見上げていた。

相変わらず仕事は忙しい。でも、定時で帰るというポリシーは変わっていない。

成績だってもう何年も1位をキープしている。