「ユリっ!!何回言わせんだよ!!死ぬ気で取れよっ!!!お前何のためにいんだよっ!!ボールをとるためだろっ!?」
「白石!!そんなパスじゃ取って下さいって言ってるようなもんだろうがっ!!」
「静香ぁっ!!!もっと早く戻れよっ!!デケェお前が早く戻らねぇで誰がリバウンド拾うんだよっ!!!」
コートの中にまで入ってきて神崎監督は、竹刀で床を叩きつけながら、顔に似合わず喚くような大声で選手達に言い放つ。

「声がちいせぇよ!!全国行くんだろっ!!もっと腹から声出せっ!!!バカ野郎!!!」
「「はいっ!!!!」」

殺伐とした女子コートを見ながら男子部員達は、その迫力に圧倒されていた。
「すっげぇ・・・美人のスパルタは効くなぁ・・」
「さすが全国ベスト4の立役者・・・」


だが、厳しいながらもいつもとは一味違ったメンバーと練習に楽しそうに未茉の表情は、イキイキして見えた翔真は微笑むと、

「女を見て何をノロケた顔してんだお前は・・・」
「う・マイクさん・・」
悪寒漂うと背後から監視官・マイクがやってきて、
「お前は俺と1対1だ。」
「ゲッ・・」
「ゲじゃない。みっちりしごいてやる。来い。」
嫌がりもがくも翔真は、問答無用とばかりにマイクに捕まれ、再び引きづられていった・・。