~第二章 一話 遮る者~

やっと付き合うことに、なった
嬉しすぎてたまらなかった
学校に到着すると雷也が

「付き合ったんだって、おめでとう」

「えっ!! なんで知ってるの?」

「歩美から聞いたのと、そんな感じがしてたから」

「どういうこと?」

「お前、俺のとこ来るまで恋人繋ぎしてただろ」

「見てたのか!!」

「おう!! この目でしっかりとな 来たかなって窓の外見たらお前が、恋人繋ぎして歩いてるからさー」

「勘が鋭いなぁ」

「だろ!!」

そんなことを話しているうちに歩美が来た

「おめでとう がんばってね」

「はいはい」

理科の時間の前の休み時間
俺らの理科室は、一年生の教室の奥側に、ある
当然、優菜と会う

「あっ 翼先輩」

「よっ」

授業の話をしたりのんびり話していた

すると理科の片付けをしていた教頭に
まだ席につく時間でもないのに、話を遮るように近づき

「おい 早く席につけ」

「えっ でもまだ時間じゃ…」

「いいから 席につくんだ」

「分かりましたよ」

「それじゃ また」

「うん またね」

教室に入るなり雷也が

「あれは、さすがに酷すぎないか」

「ああ マジで最悪だわ」

「まっ 教頭羨ましいだけじゃねぇの」

「そうかもな」

あの教頭は、嫌味を言うことで有名で今は、一年生の理科の担当だ

その後も昼休みに、優菜と遊ぼうとして運動場に、行こうとすると
例の教頭がやって来て

「おい またか 言ったことも守れんのか!!」
と突然、激怒 俺は、なんのことかさっぱり分からなかった
理由を聞こうとする前に、教頭は、去っていった

その後、優菜に聞いてみる

「なんか言われたの?」

「言われたのは、言われたんですけど、何言ってるか理解できなくて」

側にいた歩美も

「なんなん、あれ 絶対邪魔しに来てるよ」

「最悪だな」

そして、あろうことか放課後
優菜が、教頭と先生達に学年室に呼び出された


抗議しようと教頭に会っても

「君には、関係ない」の一点張りだった


指をくわえて待つことしかできないのか

不安と苛立ちが、入り交じるなかで
俺は、部活に行った