ケータイ小説 野いちご

イケメンだけは対象外です!

番外編
なかったことにしないで




「ふゆー?」

突然雪斗に呼び出されて何かと思えば、町田家のリビングのソファでふゆが眠っていた。

雪斗はこれから撮影で出てしまうから「見張っとけ」と言ってきたけれど、リビングで眠ってしまっているふゆのことが心配なのと、一応俺に気を使ってくれたのだろう。


雪斗が出て行って、家にはふゆとふたりきり。

いくら呼んでも心地良さそうに寝息を立てて眠っている。

いつだったか雪斗がふゆの寝顔がかわいくないとか言っていたけど、いや……

めちゃくちゃかわいいんですけど。


「……無防備すぎ」

ふゆはなんだかんだ隙があるから高校で変なやつに目をつけられないか正直心配だ。

末永ってやつも同じクラスだし。


「ふゆ」

そっとふゆの手に指先を伸ばす。

前まではこんなことすら許されなかった。

ただの幼馴染みだったはずなのに……今はふゆの彼氏になれた。

いまだにそのことが信じられない。


指先をぎゅっと掴まれて、驚きのあまり体を硬らせる。

そしてそのまま手に頬を寄せてきた。

……かわいすぎるんですけど。





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