毎日帰る部屋が、朝陽の部屋ではなく自分の部屋になって、何日経ったのだろう?

この部屋を引き払い同棲していたら、私の帰る場所はなかったのだ。

彼が、『お互い1人の時間も必要だろう』と同棲に踏み込まなかったおかげなのだけど、今の私には、彼はこうなると予言していたのではないかと思いたくなる。

朝陽が私を裏切るはずないのに、怒りであんなバカなことを言ってしまい、彼を怒らせてしまってから、心にぽっかりと深い穴があいた感じで過ごしている。

謝って仲直りしたいのに、朝陽が去り際に残しって言った言葉が引っかかり怖くて電話もメールさえもできないでいる。

『しばらく、俺たち距離をおいて考えた方がいいかもな』

考えるってなにを?

もし、連絡しても電話に出てもらえなかったら…、出てくれたとしても、電話口で別れを切り出されたら…

彼の部屋を訪ねて、迷惑そうにされたら…それこそ直接、顔を見て別れを切り出されたりしたら…

考えれば考えるほど、マイナスな思考回路になって訳もわからず涙が溢れていた。

しばらくっていつまでなんだろう?

この1年、彼と離れて暮らす日なんてなかったせいか、彼と暮らす前の自分はどうやって生活してたのか思い出せない。