冬真side 「冬真さん、GPS取り終わったんすか?」 さっきから気になるらしく、様子を伺うように朔夜が作業を覗き込む。 「…あと少し。」 最初は、純粋なその輝きに惹かれた。 ───でも。 「ネックレスにGPSとか…」 輝くハートのペンダントの中には、それに似合わぬGPS。 俺が手に取らなければきっとこれをつけた主が今頃ここに居るだろう。 そして湊都が携帯のGPSに気づいていなければ。