翌日ーー


私はまた一睡もできなかった重い頭を持ち上げ、
横たわっていただけの身体をベッドから起こした。


リビングに行き、棚の上の写真を横目に見る。


「お母さん、おはよ。」


今日から私の『宮療法』が始まる。


なんとしてでも不眠を治したい!

そのために利用できるものはとことん利用してやる。

宮もその手段。


いつものように朝御飯を作り、
軽い掃除をして、朝食を摂り、
私は学校へ向かった。


さて、契約1日目、
どうやって協力してもらおうかな…。

『寝る私のそばにいてほしい。』なんて、
昨日は言ったけど、学校の中でそんなことができる都合のいい場所あるかな…


保健室…
は、先生がいるし…

教室…
は、生徒が頻繁に出入りするし…

屋上…
も、寝るには心地悪そうだな…


やっぱり人が来ない空き教室か、
先生がいないときの保健室。

時間も、昼休みより放課後の方がゆっくりできそうだ。


早速私はスマホを取り出し、
ラインを開いた。

昨日、帰り際に交換した連絡先。

早速今日のミッションを送るか…。