ケータイ小説 野いちご

泡沫夢幻

中学生
きっかけ



「ねえねえ!私かき氷食べたいんだけど!」
浴衣にポニーテール姿の陽菜がはしゃぐ。

今日は陽菜と颯太に誘われ地元の花火大会に来ている。


4月20日から毎日、放心状態で生活していると
中間テストも期末テストも過ぎ、
気づいたら夏休みに入っていた。



「陽菜ケガするだろ、あんまりはしゃぐな」
あきれながらも陽菜の手を握るのは颯太。
つい先日2人は付き合いはじめたようだ。


2人の気持ちをずっと知っていた俺としてはやっとかって感じだが。



せっかく想いが通じ合ったなら2人で花火大会行けと言いたい、
いや正しくは言ったのだが、
「だって俺ら駿のこと笑わせたいんだもん!」
という2人のまなざしには勝てなかった。



とりあえず機会をうかがって帰ろうかとも思ったが
「はい!駿の分!」
とイチゴ味のかき氷を渡され帰ろうにも帰れなくなった。




ドーン

大音量で流れるBGMと人々の歓声が響く夜空いっぱいに大きな花が咲く。



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