疲れきって下を見ながら歩いていた。

人のいない公園のベンチに腰を掛け、帰ったら何をしようかと考える。
洗い物、たまってたなぁ。洗濯もしなきゃなぁ。片付けも掃除もしなきゃ。今日はお昼ご飯を食べてないから、何か食べなきゃいけないかなぁ。


そんなことを考えていたら、何もやりたくなくなって、私は空を見上げた。


いつもは暑苦しいほど晴れている空は、こんなときに限って黒い雲が広がっていた。


顔に当たる雨が冷たくて痛くて、また下を向いた。


下を向いたら君がいた。