「パーパ。早くー。」

「コラッ。モモちゃん。待てー。」

3才になった 長女の萌々香を 追い駆ける博幸。

「ほーら。捕まえた。」

抱き上げて ” 高い高い ” をしてもらい

萌々香は キャッキャッと笑う。


「モモちゃん。あんまりパパをイジメちゃ駄目よ。パパは 若くないんだから。」

萌々香を抱いた博幸に 私は そっと腕を絡める。

「ひどいなぁ。ママは。今夜 お仕置きだよ?」

博幸は ニコっと笑う。


いつもの休日。

家族で過ごす 幸せな時間。


私達が 結婚していないなんて 誰も思わない。


どこにでもいる 仲の良い家族だから。