職場にも 博幸の家族にも

何も 気付かれないまま。

私達の関係は 1年が 過ぎた。


その間 私は 何も 感じなかったわけじゃない。


こんな関係は いけない。

誰にも 見つからないうちに

終わりにしなければ いけない。


いつも 罪悪感と背中合わせ。


博幸は 何を考えているのだろう。

このまま ずっと この関係を 続けるつもり?


ずっと この部屋の中だけで…


周期的に 訪れる 私の不安を

博幸は 敏感に 察して。

プレゼントを持ってくる。


アクセサリーやバッグなど。

私には 贅沢過ぎる ブランド品を。


「雪穂と どこにも行けないから。」

博幸も 気付いている。

私の 揺れる気持ちに。