「あれ、志穂。そんなところに絆創膏貼って、虫にでも刺されたの?」

「えっ……あ、うん……実はそうなんだ」


ある日の授業中。
友達である絢の言葉に思わずドキリとした。


次の授業が体育のため、私たちは更衣室で着替えていたのだけれど。

絢が私を不思議そうに見つめてきたのだ。


原因は首筋に貼られている絆創膏だ。

理由はただひとつ。
キスマークというものを隠すためだ。