翌日の放課後。

不良の彼と待ち合わせをしている駅の中で、誰も座っていないベンチで彼が来るのを待つ。


「あの子、やばくね?」

「なんだあれ!クソ可愛いじゃねぇかよ!」


なんか、ジロジロ見られてるんですけど……。

スマホから視線をチラッと外すと、案の定どこにでもいる平凡な不良の男達が複数人いた。

話しかけられないように私は自然に、外へと移動をする。


だからって、なんで来るのよ!!

私が移動する度に後ろからニヤニヤと気持ち悪い顔をしながら近寄ってくる。

はぁ…。

喧嘩しないって決めちゃったから拳が使えないのよね。

1度決めたことは決して曲げないこの性格……違う!この顔よ!人に見られるような顔に生まれたからよ!!

なんでか、小さい時からよく人からジロジロ見られる事が多いのよね。
なんの取り柄もない私にどうしろって言うのよ。


「ちょいとそこのねーちゃん!」