そして次の日。21時。


 夜の冷たい風に吹かれ、生徒たちの書いた「平和」の文字が揺れている。


「はじめるよ」


 遥が玉緒の手を握り、そしてあたしが遥の手を握った。


「勝〜って嬉しいはないちもんめ」……




 歌い終わり、カミサマがほしがったのは、玉緒だった。


 一瞬顔を引きつらせた玉緒は、それでも気丈に笑ってみせる。


「負けたら絶対許さないから。真剣に探してよ!!」


 今日探すのは美依だ。あたしを助けるため犠牲になってくれた彼女を、一刻も早く取り戻したかった。


 そうして、2回目の裏はないちもんめが始まった――。