古今東西、古くから伝わる遊びには恐ろしい真実が隠されているという。


 「鬼ごっこ」「かくれんぼ」「かごめかごめ」……そして「はないちもんめ」。


 あれは、遊郭に買われていく悲しい少女の歌らしい。


 買って嬉しい花一匁。まけて悔しい花一匁。


 だからあたしは、小さい子が手と手を取り合って仲良くリズムに乗っているのを見ると、吐き気がしてしまう。


 はないちもんめで奪われ合うのは、可愛くて人気な子だけ。


 いつまで経っても名前の呼ばれない《いらない子》は、最後にはどうなるの?


 ◇