それから、私は3人を隣町の自宅まで連れて行った。

お母さんが、男の子との同居は反対! って言ってくれればいいんだけど。


私のお母さんは……。



「ぜひぜひ! こんな娘ですが、よろしくお願いしますね!」



なんて、お菓子まで渡してきた。

3人は、完璧な笑顔で、



「こちらこそ、ありがとうございます」



頭を下げていた。

さっきまで、『一緒に住むのは反対』と、言っていた君たちはどこへいった!?


ここまでくると、諦めるしかない。

私は、自分の部屋に行って、必要最低限の荷物を詰め始めた。



「はあ、」



ため息が出る。

なんで、私はボストンバックに洋服を詰めているんだろう。


今日、知り合ったばかりの人たちの家に住むことになるなんて。

不安でしかないよ。