6話「ブラックコーヒーの味」



 その後、昨日剣舞を踊った部屋に案内され、また同じように踊って欲しいと関から頼まれたのだ。
 どうやら動画だけではなく、ある機材を体に付けなければいけないのだそうだ。キャラクターの動画が作れないのであれば仕方がないため、響はもちろんそれを引き受けた。


 身軽な服になり、膝や肘などの関節など体の至る所に機械を取り付けていく。それほど重くないものだがやはり違和感は感じてしまう。


 「いろいろ身に付けなければいけないのね」
 「……まぁな。これでも軽量化してきたんだ。昔はもっとすごかった。もっと少なくも出来るが、詳しくデータが欲しいから、多めにつけるぞ」
 「うん」


 幼馴染みとはいえ異性に体に触れられるのは緊張してしまう。見ず知らずの人につけてもらうよりはいいとは思うが、千絃との距離が近くなりどうも落ち着かなかった。