「マジで、凛花が一番可愛い。
俺は凛花だけいればいい」


……と、甘い声で
言っていたのは昨日のこと。


今日もまた中庭で、
チア部の可愛い先輩たちに
囲まれている遥先輩を、

じーーっと見つめる。


「遥先輩、最近よく
チア部の先輩たちと
一緒にいるよね?」


「急にどうしたんだろうね」


首をひねる亜由と奈央に
曖昧な笑顔を返す。


優しいふたりがいてくれれば
私は全然大丈夫。


ぎゅっと胸が痛いのは、

多分、きっと、
気のせいだから。

遥先輩の考えていることが
私には、よく分からない。


そんなことばかり、
ぐるぐると考えていたせいか、

欠員のでた生徒会の
会計補助のくじ引きで

見事に当たり(ある意味、大はずれ)
を引きあててしまった。


ううっ。

……ついてない。