そして次の日から葉月くんの秘密を探ることになった。


隣の席の葉月くんはまだ登校してきていない。



「あのね咲希ちゃん。私、昨日の夜ずっと考えてたんだけど」



馬面のホームルームが始まる前、動画配信者にコメントを読んでもらえなかった!!と激怒と悲しみに暮れる咲希ちゃんに、私は決意を口にすることにした。



「おっ?葉月の観察するのは止めようって、ようやく考え直した?」


「うん」


「でしょ?これからは琴莉も、イケメンを観察して目と乾いた心に潤いを与えよう?」



勇ましくバナナオレをぐびぐび飲み干す咲希ちゃん。



「うん!これからは、もっとじっくりガッツリ観察してみることにしたの!」


「ブーーーッ!!!」



バナナオレを口から豪快に吹き出した。



「大丈夫!?」


「……誰のせいよ、誰のっ」