入院して まもなく1ヶ月になる頃、お祖母様は 驚くことを言った。
 

「先生、お願いがあるんですが。」

速水先生の診察に 付いていった翔。


一通りの 診察が終わった後、お祖母様は 遠慮勝ちに言う。


翔は お祖母様が、外出か外泊を お願いするのかと思い、次の言葉を待った。
 

「どんなことでしょう。」

速水先生は 静かに聞き返す。
 

「先生。あの、もしもの時なんですが 延命措置を しないで頂きたいんです。」


お祖母様の言葉は 意外で、翔は 驚いて お祖母様の顔を見る。



速水先生も、
 

「えっ。」


と言って、一瞬絶句する。