ケータイ小説 野いちご

僕だけが独り占めしたい。

◇ あまい独占欲






「ずっと好きだったんだけど」




この言葉はいまわたしに向けられているのだろうか、と考えながら目の前の男の人がわたしに吐いた言葉を咀嚼する。

ここは夢の中なのだろうかと、思ってしまうくらいわたしにとって不思議な出来事だった。



放課後呼ばれて、ずっとここで待っていたら目の前の人がきて、それだけでもびっくりなのに目の前の彼はもっと驚く発言をしている。



まったく声を出さずに、口を金魚のようにパクパクさせているわたしを不思議そうな目で見ている。




「……え?」

やっと出た声は自分のものとは思えないくらいカッスカスの声で、動揺が顕になっていた。



「だから好きだよって」
「え?」




もう一度聞こえてきた「すき」という言葉を理解するのに時間がかかるし、まだ混乱して状況把握ができない。

もちろん、目の前の人はクラスメイトだから知っているけど、不思議で、びっくりで、頭ぶつけたのか、と聞きたくなるくらいだった。

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