にぎわうお昼休みの教室。 私、相沢(あいざわ)小春(こはる)は、廊下側からドアに体をぴったりつけて教室のなかをそーっとうかがっていた。 ここは自分の教室だしなんだかとっても怪しいけれど、今はそうしなきゃいけない理由があるんだ。 どうか、いませんように……! 「まじで?これウケるわ~」 「ぎゃははは」 ……いた。 男子5人の集団が、スマホの画面を見ながらわいわいしているのを見て、気持ちがずーんと落ちる。