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桜が綺麗に咲いていた季節は終わり、セミの声が目立つようになってきた７月。

本当に色々なことがあった一学期はあと一週間で終わりを迎えようとしていた。


「夏のセール最高っ！」

混雑している週末の昼下がり。今日は景ちゃんと街に出掛けて買い物をしていた。


「ごめんね。ずっと誘ってくれてたのに断ってばっかりで」

「いいよ。茉莉は三兄弟の相手で忙しいでしょ？」　

相手というほどではないけれど、なんだかんだ言いながら三人とは毎日顔を合わせている。

季節が変わったように、少しずつだけど三人の環境にも変化があった。


昴さんは誕生日を迎える２か月前から教習所に通いはじめて、車の免許を取りにいってるし。

晶くんは短期のバイトをはじめたようで、給料をがっぽりともらったらお寿司をご馳走してくれると言ってくれている。


「それで、一条くんとはどうなってるの？」

可愛いカフェに入った私たちはテラス席で、季節のフルーツを飲んでいた。