体育祭。お祭り。
みんながみんな浮かれてて。
瑠南もちゃっかり浮かれてて。
無理。


瑠南、バカみたいに目立つし無理。


中学の時に公式記録じゃないけど、地区大会1位のタイムより速い記録打ち立ててたから。
バカみたいに身体能力高いから。


何をどう考えたって絶対目立つ。


ザワザワと騒がしいグラウンド。
普通科が蔓延したグラウンドに解放される芸能科。
年間のイベントの中で数少ない全校生徒での行事。


「告白受ける回数勝負しよっか」
「なかなかいい性格してるね?」


深優が持ちかけた提案に苦笑いの琉星。
快斗はその後ろで朝から瑠南にやってもらった編み込みを気にしているし、瑠南は俺の横で眠そうにボーッとしてる。


昨日、俺の家の防音室で夜中までデモテープの音源録音を手伝ってもらってて瑠南的にはかなりの寝不足。