⦅悠貴side⦆

ハッキリ言って、俺の彼女は自由過ぎる。

俺、西村 悠貴は、クラスメートの東 御琴と付き合っている。

御琴はライトオタクな自由人だ。

成績は良い方。

性格は…(自覚なしの)自由人。
おまけに(自覚なしの)博愛主義者。

と、いったところ。
おじいさんがイタリア人らしく、外国の血のせいか、175cmとクラスの女子ではダントツの高身長。

スラッとしている。美少女…、というより、何だろう…?

例えるなら、「男装の麗人」みたいな?

いや、男装はしてないけど。



「ゆう~、お昼一緒にどう~?」

俺に声をかけてきたのは、よくいるタイプのぶりっ子な女子。

顔はいい方なのに…、なんていうか態度とか、語尾を伸ばした喋り方とかが……
萎える。



「みこ~、一緒に食べよ」

「あ、私も」

「じゃあ、ウチも」

向こう盛り上がってんな。
御琴のやつ、明らかに女子にモテてる。

それだけならいいけど。

厄介なことに、男子にもモテんだよなぁ…。

「東~、俺らもいいっ?」

は~…、ゾロゾロと男子の団体様。

「いいっスよぉ」

御琴…、お前さん、軽くねえか?

俺の彼女っていう自覚皆無だな!