起きたのは4時間目であと30分でお昼休みだった。



「そろそろ戻ろうかな」

保健室をでた。



教室に戻ろうとしたとき、例の魔の扉が目に入る。



……再度、お礼しとこうかな。
なんか借り作っちゃったみたいになったし。




ドアに向かう時に女の子の笑い声がどこからか聞こえた。

外かな?



なんて思いながらドアノブに手をかけて、体重をのせてドアを開けた時に気づいた。

このドアの向こうから聞こえると。




あ、やば。リュウヤじゃないかも。


やめようにもやめられず、ドアは開いてしまった。






「あんた何?」


「あ、倉橋マリじゃん」




そこには見覚えのある顔2つが、ぴったりと引っ付いて座っていた。



「あ、ごめん!」



思っきり閉めて、早歩きで去った。
誰も追いかけては来なかった。



「びっくりした」





リュウヤと……さっき体育館でみた可愛い女の子。