・・・・・・
・・・







コンコン


コンコン


コンコン


「若っ」


微かに耳に入った物音が
段々と意識を覚ます


「・・・っ」


視界いっぱいに飛び込んできたのは
永遠の寝顔で


マジマジと見つめると、やっぱり端正な顔だな〜ってため息が落ちそうになる

てか・・・
抱き枕かなにかと間違えてない?

永遠の腕も脚も絡んだ私の身体は
ガッチリとホールドされていて

今更ながらの状況にアタフタする

・・・でも温かくて心地良い

昨日・・・永遠からの告白を聞いて
恥ずかしくも真っ赤になった私と同じように

“婚約者さん”なんて言った所為で
真っ赤になった永遠は

緊張から解放されたことも相まって眠たくなって
大人しく寝ることにしたんだった


いや・・・そんなことより
さっきから控えめだけど
ノックし続ける誰かが気になる


起こさなきゃと息を吸い込んだところで

背中に回っていた腕が締まった


「・・・んっ」


な、な、なにっ?

軽くパニクる私の耳に聞こえたのは


「見過ぎだ、穴が開くだろ」


起きていたかのような永遠の声だった


「おはよ」


「はよ」


コンコン「若っ」


「呼んでる」


「あぁ」


仕方ないなと私に絡ませていた両手脚を外すとベッドから出て

音の主の元まで歩いた永遠は
ドアを開けた瞬間


「煩え!」


理不尽に吠えた