父さんが海外に飛んで一週間。家の電話が鳴り響いた…奏悟が出ると、奏悟の顔は青白くなった。ゆっくり受話器を下ろし俺の方を見た。
「父さんが…」
「父さんがどうした!」
「父さんがあっちで事故に…」
「事故に、なんだ!」
「事故に遭いかかったみたいだ。」
「遭いかかった?怪我は?」
「してないみたい…」
「びっくりしたぁ」
次男の言い方にはいつも驚かされる。
「お前、顔面蒼白で言うなよ…焦った…」
「ごめん。」
毎回、何かあると大事にする奏悟はなかなか反省してくれなかった。
まだ俺は知らなかった。弟達がブラコンな事に…