彼女と出会ったのは、本当に偶然。シリウスが連れて来たことだった。

美しすぎる容姿、優れた身体能力、全てにおいて完璧すぎる彼女に、僕は驚いて彼女を仲間として見るようになったんだ。

彼女を見ていると、不意に昔のことが頭に浮かぶ。彼女のように完璧だった彼のことをよく思い出すんだ。ほろ苦いあの青春の日々をーーー。

引き出しの中に眠らせたあの暗号は未だに解けない。彼女なら、あっさり解いてしまうのかな?

ねえ、君には大切な人はいるの?君はどんな人生を歩んできたの?友達はどんな人なの?

彼女に聞いてみても、彼女は答えられない。記憶がないのだから。でも、彼女の大切な人はきっと、素敵な人なんだろう。

友達や家族は、その人を映し出すものだから。