「んん……」



 目が覚めて、真っ先に視界に映ったのは蓮さんの顔だった。

 じっと私の顔を見ていたのか、バチリと目が合う。



「……へっ」



 私は驚きのあまり、間抜けな声が出た。

 なんだか、デジャブだ……。

 前もこんなことがあった気がするっ……。

 蓮さん、どうしていつも私の寝顔見てるんだろう……寝顔なんて絶対にぶさいくなのにっ……!

 それに、目覚めてすぐに蓮さんの顔があるなんて、心臓に悪すぎるっ……。



「おはよ。よく眠れたか?」



 相変わらず、朝日にも負けない爽やかスマイルに目を細める。

 ま、眩しいっ……。