入学式から1週間が経った今、クラス内でなんとなくグループが分かれてきているのがわかる。


ほとんどの人が誰かとつるんで2人以上で学校生活を過ごしている。


誰かと話をする気もなく、友達を作る気なんてさらさら無い私はもちろんひとりで行動してるわけで孤立している。


次の授業が生物で移動だったからひとりで廊下を歩いていると


────ドンッ


誰かにぶつかって教科書とともに床に膝をつく。


「ごめん、て凛愛か」


顔を上げると茶色がかった髪の毛のすらっとした男の子と無表情に見下ろしてくる怜哉と目が合った。


どうやらぶつかったのは怜哉らしい。


「あ、怜哉ごめん」


「ん」


怜哉が差し出してくれた手に有難く掴まらせてもらって立ち上がる。