眩しい……



時刻は朝の5時過ぎ

いつもより早めのお目覚めだ


学校、行きたくないな……


もしかしたら私のお父さんは、暴走族の事件に巻き込まれたのかもしれない

そう思うと、尚更彼らに会いたくない

しかも、雨に濡れたまま寝たせいか、体がベタベタだ

体はだるいし、熱もきっとあるだろう

でも、学校を休む訳には行かない

下手に休んでお母さんにバレでもしたら、その方が面倒だ

金曜日だし、今日だけ耐えれば土日でゆっくり出来る

昨日のうちにお風呂くらい入っておけばよかったな

重たい体を無理やり起こして、シャワーを浴びた


適当に髪を乾かし、制服に腕を通す

顔に出さないのは得意だ


きっと、体調が悪いことは誰にもバレないだろう


準備にいつも以上に時間がかかってしまったことで、自分の体調が優れないことを再認識する


ということはいつも以上に、学校まで時間がかかってしまうだろう


そう考えた私は、いつもより早く家を出た


よりにもよって、昨日に引き続きの雨だ

気分も最悪、天気も最悪か

今日はきっと、ろくなことがないのだろう

頭痛が徐々に増すごとに眉間にシワがよる

寒気を通り越して、もう暑くなってきた

咳が出ないのが唯一の救いだ

咳なんかしたら一発でバレるでしょ?

フラフラと歩き続け、何も考えずにただ歩く

何人かの生徒に抜かされながらも何とか学校までたどり着いた


まだ生徒はまばらで、意外と早くついたみたい

教室に着くと、バッグを机にかけ、寝る体勢にはいった


体調も悪いし、起きてたら色々うるさそうだし

それなら、寝てるのが一番良いだろう


でも、こういう時に限って、目を閉じてもなかなか寝付けない


それに、まばらだった生徒が登校してきたせいで、騒がしくなってきた

ガラガラ


「夏音おはよー!」


あぁ、もう寝れないな


「……おはよ……。」


これ以上ないほどテンションが低い私を香澄は気にせず近寄ってくる


「なになにー。朝はほんと機嫌悪いんだから。元気だしてよー!」


いつもなら流せる香澄のテンションに、今日はついていけそうもない

今日はサボろ…


「私サボるわ。先生には適当に言っておいて。」


席から静かに立ちあがり、後ろで何かを叫んでいる香澄を置き去りにする