ケータイ小説 野いちご

弱くて強い、お姫様。

甘すぎる恋人


ううううぁぁあ、


「つばき、おいで」


ねえ甘い。私にはもったいないくらい甘々なんですけど!


ソファーに座った紫苑が、手を広げて私を待つ。


それに飛び込むのがこんなに恥ずかしいとは思わなかった。


自分でもわかるほど真っ赤になりながらおどおどと抱きつく。


ぎゅうっと抱きしめられて、私も同じように紫苑の背中に腕を回した。


てか、誰か来たらどうするんだろ。


見られたら絶対やばいよね。今のうちに離れ……


「つばきいるー?」


おおおおおおおおお!


私のことを探しに来たらしい天音は、ハグしている私たちを見ても平然としてソファーに座った。


あ、そんなに気にしてないみたい。良かった。


ってちがぁぁぁぁぁう!違うよ!安心してる場合じゃないんですけど。


「紫苑、一回離れようか?」


「嫌だ」


「嫌だ!?えっ、嫌だなの!?」


バカでかい声で聞き返すと、紫苑はこくりと頷く。


ちょ、もうしょうがないなぁ。ジブリの女の子になるしかないじゃないか。


「いい子だから、ね?」


ジブリの女の子なら高確率で言うであろうセリフだ!どうだぁ!きっと効いたはず!

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