予告編
2月14日

「何やってんだよ」

「え?疾風君なの?誰かと思った」

「つうか。お前、一人で何をしてんだよ」

「ええと。学校見学だよ」

「美術室だぞ?」

幼なじみでずっと病院にかかっていた桜田美友が同じ敷地の高等部の見学をしていると理事長に言われた疾風は、心配で慌てて探しにやってきたのだった。


「それにしても。疾風君」

「何だよ?俺も大人になったろ?」

「……ええと、その」

「そこ!なんか言ってくれよ!」

しばらく会ってなかった彼女はフフフと口に手を当てて笑っていた。



「だって。中身は幼稚園の頃から変わってないみたいで」