目を覚ますと私は知らないベッドの上にいた。

慌てて起き上がり、同じベッドで寝る相手を見てようやく昨日のことが思い出される。


スヤスヤと綺麗な寝顔をしながら隣で眠っているのは坂野先輩だ。


「……私」

昨日、この家に泊まったのだ。
危ない、すっかり忘れるところだった。


坂野先輩の優しさに甘えて、私はこの家にやってきたのだ。


「ん…もう起きたの?」
「あっ、起こしてしまいましたか?すみませ…きゃっ!?」


私が起き上がったために、ピクリと動いた坂野先輩。

かと思いきや突然私の腕を引っ張ってきた。
そのため坂野先輩の元へと倒れ込んでしまう。