最初にピッピッピッと規則正しい機械音が聞こえて来た。


次に体の感触があり、目が開いた。


それはとても眩しい世界で、開いた目をすぐに閉じてしまった。


しかし、ついさきほど戻って来た意識はしっかりとしていて手足に感じている感触が、柔らかな布であることがわかった。


そうしている間に、機械音の他に人の話声が聞こえてくるのがわかって、あたしは再び薄く目を開いた。


今度はちょっと頑張って周囲を見回してみる。


すると、あたしが寝ているベッドの横にお母さんが突っ伏して居眠りをしているのが見えた。


椅子に座り、ベッドの脇に両手を枕のように敷いて眠っている。


その背中は規則正しく上下していた。


会話の正体はベッドのすぐ横に設置されたテレビだということがわかった。