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「みてみて斎宮くんっ!今日のお弁当の出来栄えはどう?」


「……」



あれ。私たち、友達だよね?

……おっかしいなぁ。

よし、もう一度……。



「みてみて斎宮くんっ!今日のお弁当の出来栄えはどう?」


「……」



……やっぱりダメだ、見向きもしてくれない。

しかも毎度のことに無視してくるし……ぐすん。



最近の斎宮くんは、前にも増して冷たいです……。

冷酷です。ひえひえです。冷え切ってます。



諦めてお弁当を自分の机へ置き、無言で食べ始める。



今日のお弁当は結構自信作だったんだけどなぁ。



いつもより朝に余裕があったから、ちょっぴり張り切ったのに。

あ、やっぱりこの玉子焼き、最高だ。



斎宮くんの秘密を知った日から約一週間。



私はいつも通り、モジャメガネの斎宮くんと一緒にご飯を食べる日々を送っていた。(ただ隣の席なだけ)



せっかく友達になったのに、相変わらずの塩対応。

さすがの朝桐さんも、プンプンですよ。



自信作の玉子焼きにフォークを突き刺す。



「ねえねえ、午後の授業の宿題ちゃんとやってきた?」


「……」



それでもめげずに話しかけてみる。



「宿題のくせに難しすぎて、終わらせるのに一時間もかかっちゃったよ~」


「……」


「そういえば今日、雨が降るって行ってたけど傘持ってきた?」


「……」



やっぱり今日も斎宮くんは、冷たいです……ぐすん。



落ち込むかと思いきや、ポジティブ朝桐は気持ちの切り替えが早いのが特徴だ。



次の瞬間には、ケロッとした表情に戻る。



いいもんっ別に!

斎宮くんがどれだけ私のこと無視したってめげないもんっ!



きっと最近は私と話す気分じゃないんだっ!

お弁当の味を堪能したいんだよね!

それなら仕方ない!!許す!!