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翌日。四時間目の体育の時間、環奈たちのクラスは男子と女子に分かれて、バレーの授業をしていた。

木村が熱心にレシーブの打ち方を教えている。

サッカーだけでなく運動全般が得意のようで、授業のときは水を得た魚のように生き生きとしている。

「ねえ、木村先生ってかっこいいよね」

「社長の息子って聞いたよ」

「だろうね。ほら、肩にかけてるタオルもブランド物だもん」

隣の女子のペアたちが、ボールを手にして噂話をしている。

確かに木村は毎日違うブランドのネクタイとか腕時計しており、そうなのか、と環奈も心の中で納得した。

ふざけて顔面でボールを受けて苦しむ山田という男子に、

「おいおい、鼻の骨が折れるぞ」

と手を貸してやっていた。