花莉side



ゆっくり目を開けると、少しぼやけた視界に薄暗い世界がうつりこむ。



薄暗く部屋を照らすのは常夜灯。
部屋のカーテンは閉まっていて余計暗く感じる。



体をゆっくり起こした。
目を閉じる前にいたはずの彼が私の視界にうつらないから。



いつもより体がだるくて…寒気を感じる。
そんなのは今はどうでもいい……。




きょろきょろと辺りを見渡した。



……?




もう一度目を擦って、周りをよく確認。
それでも彼はいなくて…。




一気に不安がこみ上げてくる。