#09 宣言


 翌朝

 いつも家を出る時間に起きた。


 色んなことを諦めてダッシュするか。

 授業に遅れてのんびり登校するか。


 迷っている暇は、ない。


「さっきから欠伸ばかりしてるけど。寝不足?」


 選んだのは前者。

 チャイムがなると同時に教室についた。

「……わりと」
「髪、珍しくセットしてきてないよね」
「見ないで」

 時間がなさすぎて、うしろにまとめただけ。

「メイクも薄いし」
「してない」
「すっぴんでもそんなに可愛いとか。男子受け抜群か」

 そんなものより、朝ごはんの代わりになるものが必要だ。

 ゼリー1個でいいから。