「弥那ちゃん、ドリンクお願い〜」
「は、はーいっ」

「弥那、それ終わったら、タイマーよろしく」
「わ、わかりましたっ」



うちの部活たった1人のマネージャー、弥那。
辞めるに辞めれないと前に言っていたっけか。



「弥那、タオル」
「は、はい…」



まぁ、だから。
俺も弥那にいろいろ頼まないといけないんだけど。

向こうがすごくよそよそしい。
別に、気にしなくたっていいのに。




「しゅ…水城(みずしろ)くんっ」
「いいよ別に、俊哉(しゅんや)でも」
「ご、ごめん…」



おどおどと次の仕事に向かう弥那。
汗を拭きながらその背中を意図せず目で追ってしまう。

忙しそう。


「…って」



気にしてるのは俺じゃねーか。
女々しすぎ…。
はぁ…自分でフったくせに…ばからし。



「弥那先輩、今日帰り一緒に帰りましょ」
「え…あ、う、うん…」



でかいボトルを持って、後輩に呼び止められた弥那。
誘いに控えめに応じる。