音楽室に駆け込んだ私達。


そしてドアの外にはイーターの群れ。


この状況が何を意味するのか、音楽室に残っていた三人にも容易に理解することが出来たようで。


絶望しているのがわかる沈黙と共に、その視線が私と雄大に突き刺さっていた。


「い、今の……んーん、言わなくても……わかるよ」


そんな中で真っ先に口を開いたのは真倫ちゃん。


大河くんにしがみつかれ、溜め息を漏らした。


「くそっ! こうなったのは、電気を点けて居場所をイーター達に知らせたからだ! 電気さえ点けなければ、俺達はまだ見付からなかったのに!」


「は、はぁ!? 私と竜也のせいだって言いたいわけ!? ふ、ふざけないでよ! このガキが竜也を殺したから、化け物達が騒いだんじゃないの!?」


「イーター達を集めるきっかけを作ったのは誰だ! あれがなければ、イーターもここには集まらなかった! 違うか!?」


危機的状況に陥って、風雪に対して雄大は一歩も退かない。


だけど、今となってはその言い争いは、誰が悪いかという責任の押し付け合いにしかならず、状況を打破出来るものではない。


正直、こうなってしまってはどうでもいい口論だった。