お鍋の材料を買って、みんなで拓ちゃんの部屋へ。

 本当は買い置きしたり、自分用に買い物をしたりしたかったけど、それは明日にすることにした。



「おじゃまします……!」



 拓ちゃんの家に入って、キョロキョロと室内を見渡す。

 ここが拓ちゃんの部屋かぁ……。

 なんていうか、一言でまとめるならシンプルイズベストっていう感じの部屋。

 無駄なものはいっさいなく、極端に家具が少ない。

 かと言って殺風景というわけでもなく、白と黒でキレイにまとめられている部屋だった。



「キレイにしてんだな」

「うるせー、お前は入んな」

「由姫以外には辛辣だなぁ~」



 海くんが、楽しそうにははっと笑う。