キーンコーンカーンコーン――…



「それでは今日の授業を終わります」



現状維持の成績となったテストも終わり、いよいよ夏本番。

太陽は燦々というよりギラギラと降り注ぐこの時期がやってきた。



「あっちーな、何しても暑いあっちーわ」

「…ふふっ」

「あー、白石さん笑ったなー」

「だって高見くん面白いんだもの」



――…高見くんとペアを組んだあの日以来、わたしは彼とよく話すようになった。

席が前後だからと言われればそれまでだし、他愛ない話がほとんどだけど

授業で気になったところの意見交換をしたりもしている。