「ばかみたい。

…本っ当に、ばかみたい…っ」



外は真っ暗。

カバンは家だし、携帯も財布もカバンの中だし、行く当てもない。


手ぶらで制服の女子高生。…一人でうろついてたら絶対、不審に思われるに決まってる。



――…涙があふれて止まらなかった。


何があっても味方でいてくれた伊織を、信じられないことも

大嫌いと感情まかせに言ってしまったことも

…すべてのことに対して、疑心暗鬼になってしまっている自分も。



全部消えてなくなればいいのにと、思ってしまって。