シャワーから出てくると
マコ姉も続けて浴びた

僕は
椅子に座って
携帯をいじった

とくに何をしているというわけでは
なくて

ただ明日の天気を見たり
ニュースを見たり

それだけだ

「光ちゃん?」

シャワーから出てきた
マコ姉は
浴衣を着て出てきた

ベッドにいない僕に
少し
驚いているようだ

「寝ないの?」

「ん?
寝るよ」

「でも椅子に…」

「うん
だから
椅子で寝るよ」

「どうして?」

「マコ姉がベッドで寝るから」

「一緒に…」

「寝ないよ」

マコ姉の口が閉じる
視線を下にして

ベッドに座った

「ごめん」

マコ姉が
小さな声で呟いた

「いいよ」

「ごめん」

「気にしないで」