「立花さん、好きです。」


胸の奥が、どきんって跳ねる。
それに気づかないふりして顔を背ける。


ただのからかいにマジになるほど
私は恋に飢えてない、はずだ。

そう言い聞かせてる。


そうじゃないと、ほら

寂しそうな目。
なんでそんな顔してるの。

胸の奥がきゅーって苦しくなるの。

こんなの知らない。
こんな、こんな気持ちいらない。
どうせ、失うだけ。
それなら、こんな気持ち知らなくていい。


「立花さん、好きです。」

「はいはい」

適当に流したつもりが、ちょっと掠れてて、
でも多分、バレてない。