「ハル、そろそろ、みんな来る時間だよ」

 あの騒動から、ちょうど一週間目となる月曜日、午後二時前。

 オレはベッドで昼寝中のハルに声をかけた。

 天気は上々。窓の外には、初夏の日差しを受けた夏の花が咲き誇る。

「ハール」

 ハルの覚醒を促すように、そっとハルの頬に手を添える。ついでに、おでこをコツンと合わせて確認。

 よし、熱はない。

「……ん」

 ハルのまぶたがピクリと震えた。

「おはよう、ハル」

 まだ目の開かないハルにおはようのキスを落とす。

「……おは…よう」

 ようやく目を開けたハル。だけど、焦点はまだ合わない。

 祝日の今日、海堂、河野、今井、本城……グループワークの班のみんなが家に訪ねて来ることになっている。