「…心配症かよ。」



ハァっと、吐いた息は白く濁って空に溶けた。
ひやっとした空気が耳元をくすぐって冬の匂いがすぐ側に感じる。



夜の11時。


『2次会も出てくるね。』
なんて同棲してる彼女からのLINE。


久しぶりの飲み会を楽しみにしてた彼女に
行くなよ。なんて言えるはずもなく、


「一応、飲みすぎんなよ、とは言ったんだけどな。」
でも周りに好かれるあいつのことだ。
きっと、いろんな人にお酒を勧められて
断りきれずに飲んでるに違いない。


1次会は9時に終わってた。
あのLINEが来てから2時間過ぎて
そろそろ帰ってくるんじゃないかって
まあ、子供じゃないんだし大丈夫だとは思うけど

でも心配で。

だってあいつ自分で気づいてないけど
まじで可愛いし。